cafe time sucre

カフェ・タイム・シュクレは、シュクレの杉浦今日子が、日々の出来事や刺繍のこと、
フランスのこと、もの作りのことなどをつらつらと書き綴る日記です。
コーヒーやお茶を片手に、ひと休みという時間のお供にどうぞ。


最新のコラムへ >>
2009.6.23
男は宇宙を夢見る。
 先日友人に面白い本を借りました。漫画なんですが、話が一話完結で終わる毎にその話の中の主人公の行動やまわりの人の行動についての解説が付いてるというもので、その解説のポイントが『男性脳』と『女性脳』。ただ今『脳ブーム』真っ盛りですが、なかなか核心を突いたコメントの数々に、笑ったりじわっときたりしながら楽しみました。
 その中で、男女の脳の違いとして大きく取り上げられているのが、『脳梁(のうりょう)』という神経線の束の太さの違い。女性は右脳(感じる部分)と左脳(顕在意識と直結してことばを紡ぐ部分)をつなぐ『脳梁』が生まれつき男性脳より約20%も太いそうです。まあ、身体にこれだけ差があるんですから、脳に差があっても別におかしくないですね。
 脳梁が太い女性は、右脳と左脳の連携が頻繁で、感じたことが意識に上がりやすいそうです。なので、幼い頃から主観的な言葉を口にすることが出来る。逆に脳梁が細い男性脳はといえば、右脳と左脳の連携がしにくく、身体性と論理が乖離しやすいため、妄想を描きやすい。男性の研究者が断然多い『宇宙論』や『素粒子』の分野。とてつもない妄想力、想像力を必要とするこの分野には、男性脳が適しているわけです。
 女性はどちらかというと、見えない遠い宇宙より、身近な問題の方にしか興味が湧かないですよね。冷蔵庫に残っている賞味期限間近な食品をどうしようか・・・とか、来週のランチは予約しといた方がいいのかな・・とか。些末な心配事が多すぎてとても宇宙に思いを馳せている暇はないです。

 これを読んで『ああ、なるほどな。』とようやく納得できたのが、昔から夫がたまにに言っている台詞、『○○億年後に太陽が地球にぶつかって人類が滅亡することを考えると、どきどきして眠れないことがある』です。
 正直、女性には『???』ですよね。第一、なんで○○億年後のことを眠れなくなるほど心配するのかが理解できない。自分となんの関係もないではないですか。これが、20年後に太陽が地球にぶつかってきますっていうなら話は別だけど・・・。だいたい、○○億年後に人類が地球上にいるかどうかもわからないし。そんな心配するより、他に心配することが沢山あるではないですかっ!!自然現象でいったら、大地震がきたらどうしよう・・とか、新型インフルエンザが強力になって大流行しちゃったらどうしよう・・・とか。


 彼はそういうのはあまり心配ではないそうです。現実問題なので、自分で対処できることをすればいいと・・。まあ、確かにそうだけど。宇宙のことより自分のこと心配しようよ・・と、女である私はいつもそう思ってしまう。
 でも、これが男性脳のなせるワザだったんですね。宇宙空間をも一瞬で飛び越えるほどの妄想力。きっと、彼の目の前には迫り来る太陽が見えているはずです。

 ちなみに、彼のこの妄想の発端は幼少の頃見た本だそうです。恐らく同じ本を見たと思われる友人も、『地球が滅びることを考えると眠れない』と言っていました。相当挿絵が子供的には怖かったらしいです。太陽が迫ってきて、人々が逃げまどう・・。私からしてみたら、『そんな挿絵載せる方がが悪い』と、出版社に突っ込みたくなる。
 最近、パリ天文台が『35億年後に地球と火星が衝突する可能性がある』なんていう発表をしていましたが、きっと妄想力豊かな男性脳の持ち主のみなさんは、色々考えちゃったんでしょうね。ちなみに私はこのニュースを見て『35億年後のことを考えることを仕事にしてる人がいるんだ・・・。世の中いろんな仕事があるな。』と思いました。やっぱり私に宇宙は語れないみたいです。

写真はフランス・ルーアンの、ジャンヌ・ダルクが幽閉されていた塔。彼女はここで拷問にかけられ、その後処刑されました。どちらかというと、過去の出来事には思いが馳せられます。彼女の生きた運命を思うと、胸がきゅっとなる。
ちなみに、友人から借りた本は『天才柳沢教授の生活 マンガでわかる男性脳』。セレクト18とセレクト16の2巻がでております。講談社+α文庫から。夫や彼の言動が理解できない、またはついいらっとしてしまう貴女。おすすめです。ぜひ読んでください。

展示会で発表したバッグの刺繍の写真と詩を掲載した作品集、一部1、000円で販売しております。下記URLに詳細載せておりますので、ご興味ある方ご覧いただきお申し込みください。
http://www.sucreweb.com/exhibition/book.html

こちらはブログです。↓↓クラスのみなさんの作品の紹介と、白金台近辺情報、展示会のことなどを掲載しています。
http://web.mac.com/sucreweb/  
2009.6.8
卵の詩。
 先月末に開催しました『SHISHU展』。沢山の方にご来場いただき本当にありがとうございました。今回は、バッグの刺繍と詩を合わせてご覧いただくという初めての試みだったわけですが、みなさまから色々なご感想をいただきました。特に『詩』に関してのイメージというのは、『相田みつお』的なものや、『分かりづらい・・・』的なものを想像されていた方が多かったようで、実際にご覧いただいてとても好評をいただき、私も本当に嬉しく思いました。
 なかでも特にみなさまに『いいっ!!』とおっしゃっていただいたのが、会場の中ぐるっと回って最後に展示していた『卵の詩』。特にタイトルが付いていなかったのですが、ご覧いただいた方は『卵の詩』でおわかりいただけると思います。
 バッグが先か、詩が先か・・・というご質問を結構いただきましたが、卵の場合は先にバッグが出来上がっていたものでした。形が最初で、なにかころんとした形が作りたいと思って、たまご。ちょうどその時にはまって読んでいた本が、福岡伸一さんの『生物と無生物のあいだ』。それに引き続き、同じく福岡先生の『できそこないの男たち』。分子生物学者である福岡先生が、DNAの発見と遺伝子の偉大さを分かりやすく素人にも解説をしているのですが、わたしはこの本でDNAの2重螺旋がどれほどすごいかを、生物の遺伝情報というものがどれだけ大切に培われて大切に継承されてきたのかを知って、おおおぅっと声を上げてしまうほどの感動を覚えたのでした。
 実は、今では見る影もなく消え去ってしまっている過去のことですが、大学で専攻していたのが当時大流行だった『バイオテクノロジー』で、分子生物学の授業も受けていたのでした。当時、先生達が「DNAの2週螺旋構造がどれほどすごいことか」を興奮気味に鼻息も荒く説明しているのを聞いても「ふぅん。なるほどね」的な感想しか持たなかったバカな女子学生だったわけですが、ここにきてようやく生物の進化の素晴らしさを知ったわけです。その間約○○年。あのころの先生達の興奮も今ようやく理解できるようになりました。

 そんなこんなで、この感動とhistoireをなんとか刺繍に込めたい・・・という思いから作り上げたのが卵のバッグ。ふっくらとした中にも色々なものが詰まっているわけです。決して空洞ではなく、進化の過程に培われてきたものの情報がみっちり入っている。それを私がとくとくと説明をして、出来上がってきたのがあの詩。初めて読んだときにはじわっとしてしまいました。我が夫ながら、スゴイ。そうだよ、そうだよ、人間は努力ができるんだよ。がんばるときにはがんばろうよ。という気持ちがわき上がる感じ。
 それぞれ感じていることは違うのかもしれないけど、こういう詩にみんながぐっとくるというのは、なんだか素敵ですね。

写真は展示会の時に撮ったものです。一番左が卵のバッグ。
展示会で発表したバッグの刺繍の写真と詩を掲載した作品集、一部1、000円で販売しております。下記URLに詳細載せておりますので、ご興味ある方ご覧いただきお申し込みください。
http://www.sucreweb.com/exhibition/book.html

こちらはブログです。↓↓クラスのみなさんの作品の紹介と、白金台近辺情報、展示会のことなどを掲載しています。
http://web.mac.com/sucreweb/