cafe time sucre

カフェ・タイム・シュクレは、シュクレの杉浦今日子が、日々の出来事や刺繍のこと、
フランスのこと、もの作りのことなどをつらつらと書き綴る日記です。
コーヒーやお茶を片手に、ひと休みという時間のお供にどうぞ。


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2006.11.26
アラブ世界研究所
パリにある、アラブ世界研究所。ここはフランスの建築家、ジャン・ヌーベルさんとアーキテクチャー・スタジオが設計した、ハイテクチックな建物です。以前から建物が面白い・・・というので行ってみたいと思っていたところで、今回は『ベネチアとイスラム世界』という興味深いエキシビションをやっていたので、とうとう足を運んでみました。
セーヌ川側から見た外観は、とくに変わったところはなく、近代チックなガラス面が多い建物。その特徴は裏側の中庭に面した側にありました。こちらも全面ガラス張りで、その内側にカメラの絞りのようなメカのパネルが取り付けられています。この絞りを開閉できて、採光を調節できる仕組みになっている・・ということでした。ふむふむ。
でも、このメカがよく故障する・・ということもコミミにはさんだことがあります。私が見たときも、この絞り機能が働いている様子は見られませんでした。故障中だったのか、ただたんに動かしていないだけだったのかは不明ですが・・。
ちなみに、汐留の電通本社ビルもジャン・ヌーベルさんの設計です。 アラブ世界研究所は中にもガラスがふんだんに使われていて、エレベーターもガラス張りの近未来チック。
地下には太い柱が整然と並んでいて、ここも不思議空間でした。そして、この地下にはコンサートホールもあります。
私たちが行ったときはフラメンコのコンサートがありました。我々は開演ぎりぎりに到着したにもかかわらず、チケット売り場には長い列・・・。あと5分で開演・・というのに、チケットを売るお兄さんは全く急ぐ様子もなく、買う方も焦る様子もなく、という感じ。ここでもフランスの不思議を見ました。・・・日本ならもうちょっと焦るよね。

上の写真はセーヌ側から見たアラブ世界研究所。ガラス張りの建物は、1987年12月のオープン当時はずいぶんモダンに感じられたのでしょう。下の写真はカメラの絞りのようなメカが取り付けられている側。メカの機能が働いているのか、故障しているのか・・・というのはともかく、デザイン的に綺麗です。
2006.11.22
クッキング・クラス
今回はいつもの『仕事モード一色』ではなく、ちょっと休憩を入れて買い物やコンサートや美術館にも行き、そして、クッキング・クラスにも参加。パリで楽しくクッキングしてみました。
今回参加したクラスは、先生のご自宅でやるこじんまりとしたクラス。作るのは『うさぎのハニーマスタードソース』と、デザートに『パイナップルのローストとココナッツミルクのムース』。
正直、肉料理をあまりしない私には、ちょっとうさぎはきつかった・・・。もちろん丸のままから捌くのではなく、ぶつ切りになった状態から始めます。最初は骨付き肉を少し焼いて、ソースに漬け込んでマリネ。時間をおいた後、ちょっと煮込んで鍋のままオーブンへ。デザートはパイナップルをぐつぐつオレンジジュースとスパイスと一緒に煮て、ココナッツミルクは卵黄と混ぜたあと、メレンゲと混ぜて冷やして出来上がり。
8人のクラスだったのですが、年代も国籍もさまざまでした。英語のクラスだったので、私以外のみなさんは英語オッケーの人々。カナダ人の若いカップルと、シアトルから旅行で来ている仲良しのおばさま2人組。あとはサンディエゴから来たおばあさんと、パワフルでいけいけラテン系のメキシコ人。
料理が終わった後のランチには、先生の息子さんが合流。フランスの子供たちは、ランチには学校から帰ってきて、家で食べることが多いそうです。とてもゆったりとした素敵な時間を過ごしました。

写真はうさぎのハニーマスタードソース。香菜をちぎって散らしています。先生のご自宅はとってもキュート。キッチンスタジオが2階にあって、2人組で作業をします。お鍋はフランスが誇る『ストーブ』。エプロンは貸してくれるので、そのまま手ぶらで行ってOKです。場所は新凱旋門のあるLa defenseからT2線でふたつめの駅。RERA線に乗ってしまえば、パリの中心からもすぐです。ご興味ある方は『www.elegantcooking.com』へ。スケジュールもわかりやすく載っています。ちなみに、サイトもクラスも英語です。
2006.11.19
パリ・ベスト・オブ・スタチュー
先日に引き続き、公園の話。
パリの公園に行くと、必ずスタチュー(彫刻)がところどころに立っています。誰が、いつ制作したものなのか、何を題材としたものなのか。美術館に整然と飾られている彫刻作品とは違ってその制作経緯は不明ですが、わたしは日常の中に存在する彼らが大好きです。
大体スタチューの表情はみなさん大げさ。なにをそんなに怒ったり、嘆いたりしているのか・・・と、思わず詮索してしまいます。台詞や嘆きの吐息が聞こえてきそうなくらい表情が大げさでいい感じ。
何度も同じ公園に足を運んでいると、お気に入りのスタチューができます。私のお気に入りのひとつはチュイルリー公園の『裸で嘆く男』。チュイルリーを訪れると必ず彼の写真を撮ってしまう。魅惑の存在です。彼はひどく悲嘆に暮れていますが、一体なにがあったのか・・。たいしたことでなければいいんだけど。こんなに悲嘆に暮れているのに、たまに頭に鳩が乗っかっていたりすると、ついつい微笑ましく思えてしまいます。
もう一つは、パレロワイヤルの何かを弾いている陽気なお兄さん。私の中では、『真夏の夜の夢』のパックのイメージ。この人は何か楽器を演奏していたようなのに、今ではその楽器がとれてしまっています。多分、バイオリンのようなものだったのでしょう。彼はいつでも人気者。沢山のまるまると太った鳩たちが、いつも彼に寄り添っています。人間も彼が大好き。彼の廻りのベンチは、いつも満席です。やはり陽気な表情というのは、誰にでも好かれるのですね。

写真はチュイルリー公園の『裸で嘆く男』と、パレ・ロワイヤルの『陽気なお兄さん』。嘆きの男は、9年前に初めてパリを訪れた時から気になる存在の人でした。ひときわ大げさに嘆いているところが気になる。彼の悩みは色恋沙汰か?悩み癖のある人で、ただ今晩のおかず何にしよう・・・っていうくらいの悩みだったらいいんだけど・・。陽気なお兄さんは今回も人気者で、沢山鳩が彼の廻りに集まっていました。彼を囲むようにベンチが配置してあるのですが、こちらのベンチは人間で満席。彼の人気っぷりがうかがえます。ちなみにこのお兄さん、7月28日のコラムにも、別アングルで登場してます。
2006.11.17
秋のパリ。
パリに行ってきました。秋のパリは初めて。11月はかなり寒いと聞いていたので、タイツにババシャツ、ホッカイロと寒さ対策万全でのぞんだのに、今年はいつになく暖かくてババシャツもホッカイロも出番なしでした。フランス人も『今年はヘンだ・・・』といぶかしげなご様子。
以前、10月の末にロンドンに行ったときは、寒くて寒くて、持って行った洋服をとにかく全て着て暮らす・・・という感じだったのに、一体どうしてしまったことやら。やはり、地球温暖化の影響なのでしょうか。寒がりの私にはいい温度でしたけど、こんな風に、寒くなるはずの地域が寒くならないと少し心配になります。
それでも、木々は色づき始めていました。
パリの大きな公園にはマロニエやプラタナスの木などが植えられています。チュイルリー公園や、パレ・ロワイヤルの木々も美しく黄葉していました。
春に訪れたときは、マロニエの花がどこにでも咲いていて、花壇には色とりどりの花が咲き乱れていたのに、今の季節の主役はやっぱり色づいた樹木。美しい四季の移り変わりは自然からの大切なギフトですね。守っていかなければと思いました。

写真は木々が色づいたチュイルリー公園。子供達が先生に連れられて課外授業から帰るところです。こんなに広くて美しい公園に課外授業で来れるなんて、うらやましい・・・。